バルバロッサ

 友人に勧められて「バルバロッサ」というボードゲームを試しました。外国製のゲームで、友人曰く元のボードは「ドワーフの絵がすごくてクドい」らしく、某ゲーム会社でデザイナーをやっており造型力が無茶苦茶ある人なので、ポップな感じのデザインされたボードをつくってくれました。というか、そもそもこのゲームは外国製で、いま日本には輸入されていないようで、それでつくってしまったのだそうです。

 これがどういうゲームかというと、「粘土細工をつくって、それが何かを当てることですすめるすごろく」のようなものです。細部を全部省くとですが。

 プレイヤーはひとり二つずつ粘土細工をつくり、ボード上に置いて、他人のそれが何を表したものか当てることでゴールへコマを進めます。難しいのはこの粘土細工で、バリバリに分かりやすいものをつくって序盤で当てられてしまうと、当てられた粘土の作成者はコマをバックさせられてしまいます。しかし、中盤で当ててもらえれば、当てた人がコマを進めるのはもちろん、当てられた粘土の作成者もコマを進めることができるのです。わかりにくいモノを作って、後半で当てられると、序盤で当てられた人と同じく、作成者はコマを後退させられてしまいます。つまり、作るものは分かりやすすぎてもNG、分かりにくくてもNGなのです。

 コマのあるゴールへの道とは別に、「Yes/Noで答えてもらえる公開質問マス」「この文字が含まれているかをこっそりきくことができるマス」などがあるサーキットがあり、そこに止まって質問で外堀を埋めていくのが、ゲームの大半であり、おもしろいところです。

こちらの方のリプレイがいい感じにゲームの雰囲気を伝えていますね。
http://toccobushi.at.infoseek.co.jp/barba/barba_r.html
同じ方のものすごくわかりやすいゲーム解説
http://toccobushi.at.infoseek.co.jp/barba/index.html

 さて、このゲーム、対戦する相手によって、ものすごくプレイ時間が変動するようです。というのも、このゲームを薦めてくれた友人が会社の人間とやったときは、昼休み中にさくっと終わったらしいのですが、日曜夜、というか正確には月曜0時にはじめた我々は、無限ダウト(「クロちゃんのRPG千夜一夜」より)状態のグダグダな罠にはまり、個人的には無限ダウトのグダグダ感は大好きで、この溺死者がローテンションで間抜けな腹の探りあいをするシチュエーションは気に入っているのですが、グダグダしすぎたようで結局終わったのは朝5時。ていうか終わらなかったんですが、4時間強プレイして、完徹してしまったのでやめたわけです。

ちなみに、この回で私が作ったのは

だったのですが、ネオに関しては「飛び下り自殺」「土左衛門」と散々なありさまで、スタバに関してはだれにもまるで相手にされず、終わってから答えあわせになったときにはバキ打ちにあいました。惨いです。

ただ、「うんち」を作った友人の粘土に「これは、食べれますか?」と質問した時は、「Yes」とトリビアルに答えられ、結局それを当てることは誰にもできなかったので(ただまあ、私が同じ状況でも「yes」と答えたかも知れません)、ほぼ全員の知性がグラグダだったことは間違いないでしょう。別の友人が作った棒状の物体に私は「テポドン」「ノドン」「スカッド」と答えたあげくぜんぶ却下され、「日本にありますか」ときいて「Yes」だったのでそこで自信をもって「H2」と答えたら不正解を出されました。だれにも答えてもらえなかったその物体は何かというと・・・「H2A」。これが知性の低下でなくてなんといいましょうか。私を含めて、ほぼ全員の知性が低下するというすばらしい効果を、このゲームはもたらしてくれました。

はっきり言って、すごい楽しいんですが、いま現在は自作するしかないところが難点ですか。