「ガルーダ」

 ガルーダ、というのはガルーダ、ヒンドゥー教のガルーダです。まんまです。

 というわけで、ついにタイ映画からもきましたよボンクラが

 え、「マッハ!!!!!!!」ってボンクラ映画じゃないの?って、あなた。あれは「ボンクラ(なぼくら)が見たかった映画」であって「ボンクラが作った映画」じゃないでしょ。しかし、これの作り手は間違いなくボンクラです!

 劇中では設定がイマイチ不明瞭なのですが、美少女(というか大学生だけど)研究者が首から重要アイテムの爪の化石を下げている、というのが勾玉感醸し出しすぎ。伝説のガルーダが現代に蘇り、とゆーお話ですが、中身はまるごとモンスター・ムービー。そういうの専門の極秘特殊部隊、という設定もシンパシー倍増。仲間が次々とやられ、隊員から飛び出す絶望のセリフ「相手は神なんですよ!」などは、妄想俺設定中学生を経てきたボンクラでなくては書けぬ、あまりに親しみ深い感じではないか。

 しかも、この映画は後半、モンスター・ムービーから突如、怪獣映画にシフトする。ああ、こいつはボンクラだ。タイにもボンクラがいるんだ。という確信はここに至って決定的なものとなる。軍隊出撃。市街戦。怪獣映画ですよみなさん。バンコクで怪獣映画ですよ。ギャオスですよ。

 まあ、あまりにあっさりしたオチはげんなりしますが、それでも、世界中にボンクラはいるんだ、ということを、その魂の存在を確認したい方は、新春にDVDを見てみたらいかがでしょうか。「伝奇→モンスター→怪獣」という、あまりに馴染み深い流れがタイにもあるんだ、ということを知るのも、そう退屈なことではないと思いますよ(映画としてはどうかとは思ったのも確かだけど)。