で、MGS4とか

で、肝心のゲームですが。

いや、ファンでありながら正直侮っていた。何を?MGS4を。

ポリゴンデモの予告編がドラマ中心の地味なものを連発してきたので、ゲームはどんな感じになるのかしら、とちょっと不安だったのだ。中身が見えずに。ポリデモも2005年のPS3発表時に比べると、あまり向上してないような気がしていたし、ぶっちゃけ不安でした。

でもね、正直に言うと、この実機プレイを会場のプロジェクタ(HD画質ですよね)で見たら、ぶっとびました。いや、こっちが勝手に不安がってただけなのでこういうのもなんですが、すげえ面白そう。これだ、これが俺はプレイしたかったんだよ畜生!って感じ。ソニーがこのハードをどう売って普及させるかはまた別問題だけれども、少なくともPS3に対する信頼を取り戻させてくれるプレイ画面ではありました。トレイラーより映像密度高いですよこれ。

http://www.konami.jp/kojima_pro/event2007/index-jp.html

迷宮のようなとある中東の都市。銃撃や砲弾の音が響く瓦礫と化した廃墟の町で、A国のPMCとB国の民兵が戦闘中という状況。広大な廃墟の至るところで歩兵同士が潰しあってます。われらがおじいちゃんスネークはその戦場の中を移動するわけですが、トレイラー見て想像していたような「ブラックホーク・ダウン」あるいは現在のイラクのような状況というよりは、自分の印象ではむしろソ連軍とドイツ軍が潰しあうスターリングラードの只中を殺されないように進んでいくような感じ。それの近未来版というか。

PMCと民兵が戦闘している現場に遭遇するあたりは本当にすごい。どっかんどっかん銃撃戦している中をどうやって隠れて進むか。PMCは航空支援を要請したりなんかして、頭のない翼長5メートルの白い大鷲のようなUAV(無人機)3機、というか3羽が、翼をしならせながら滑空し、目の前の民兵をドカドカ爆撃していく。量産型エヴァみたいですげえかっこいい。降り注ぐ土砂の中を進むスネーク。

「3」のカモフラージュ率みたいな表示が見当たらなかったので、オクトカムがどれくらい発見率を下げるのか、敵兵の認識ルーチンはどうなっているのか、はわかりませんでした。

印象的だったのは、グレネードの投擲のとき、着弾地点のナビゲーションが出ること。グレネードを投げたら描くだろう曲線が表示されて、どこに飛んでいくかの目安がつけられるようになってました。

次はMGO2、メタルギアオンライン2でございます。

本編、であるところのMGS4トレイラーでナオミが語っていた、米国防総省の推奨する戦場管理システム、PMC各兵士に注入されたナノマシンによる通信プロトコル「SOP」が、なんとこのオンラインゲームでは実際にゲームで使用するシステムとして登場。

赤対青、のようなチーム単位の戦闘がメインのゲームっぽく、チーム同士で戦闘するのですが、SOPでリンクされるとどういう恩恵があるか。とにかく壁や部屋が多い廃墟マップにあっても、SOPでリンクされた仲間は視界内に障害物を越えてヴァーチャル表示され、他のメンバーが見つけたトラップを自分も視認することができるようになる。味方チーム側に関する戦場の状況がSOPによって把握できるわけです。

ただし、敵チームの兵士を捕まえて拘束し、ナノマシンを注射することで相手チームのSOPをハッキングすることもでき、やられると味方の位置情報や行動などが相手側で視覚化されてしまい、かなり不利になってしまいます。

MPO2もすごく楽しそうなんですが、とにかくMGS4の実機プレイには感動しました。小島さんらスタッフに失礼を承知で申し上げるなら、今までに観たどのトレイラーよりも「これはすげえぜ!」と思わせる力と密度のある画面だったかと。これは見ていて心底興奮しました。いまネット配信を観たけれど、この画面サイズと画質ではあの感動はちょっと伝わりにくいかも。鳥のような無人機がサーッと高速で飛んで行って爆撃するたりの「立会い」感とか最高。あの、カオスな戦場が密集した廃墟に現出し、自分がその只中にいる感じ、はたまらんものがあります。

MGS4はちょっとすごいかも。いや、確かに私信者ですけどね。不安になっていた信者が信仰を取り戻し、さらにアッパーになって布教活動を再開するほどのパワーのあるプレゼンテーションだったかと。

いや〜、ゲームショウでプレイアブルとか出てくれないかな〜。これちょっとすごいよ。

あと、MGS4に関していろいろおまけ情報。「2」の不死身のバイ吸血鬼ヴァンプですが、予告編見てもわかるように声が置鮎さんではありません。我らがツカシンこと塚本晋也監督です。この人はよく声の仕事もやっていて、MGS1ではCMの声を当てていたのですが、今回晴れてメインキャストとしての登場と相成ったようです。

そしてエヴァ再登場。てか、64年で二十幾つだったわけだが、じゃあ70歳くらいですか。相変わらず胸元開けてましたけど。で、声がなんと夏木マリ。なぜに。ツカシンのヴァンプに夏木マリの老エヴァ(でも胸元開いてる)。ほのかにカオス感ただようキャスティングが微妙に面白い。