戦い終わって

 やっと修羅場が終わった。のだが、実は新しいシステムがリリースされていないというのは内緒だ。皆ベータ版で仕事していたのだ。すでに離陸してしまった飛行機の中を作っている気分である。みずほのときもこんな感じだったのだろうか。とはいえ、個人情報保護法対応のウェブチーム4日間の戦いは幕を閉じたわけだ。

 というわけで購入したDVDをどどっと見る。

悪魔のいけにえ ドキュメンタリーパック
本編と言うよりコメンタリ目当てで買ったミーハー商品。「うちにアルマジロのはく製があったんですよ」などと唐突にのたまう篠崎誠。骨のオブジェについて語る美監を観て「この人の顔、ちょっとエド・ゲイン入ってますよね」などと大変失礼なことを言う篠崎誠。「ええ、入ってますね」などと同調する黒沢清。「あの家」がいまはレストランになっているのを見て「きっと窓をぶち破って出ていくんですよ」「後ろから会計書持って店員が追い掛けてくるんですよ」などと心底下らない話が展開。大学の映研レベルの駄話濃度が大変高く、ミーハーとしては大変満足。おれはこういうコメンタリが聞きたいのだ、いつも。

ヘルボーイ
フィギュア付きの限定版を買う。とはいっても、俺は「イノセンスハダリボックスを買ってハダリは売ってしまった人間である。前も言ったような気がするが、俺はオタとしてはあるまじきことに、ブツにまったく興味のない人間なのだ。フィギュアが欲しいと思ったことなど一度もない。DVDや映画、本、CDといった情報媒体にはものすごい執着があるのだが、ブツとしてのフィギュアやガレキに興味があったことはほとんどない。プラモにしても最後にその手のものに触ったのは、中学生の時作ったオーガスの可変するプラモだ。

 では、なぜこれを買ったかというと、このバージョンにしかパールマンセルマ・ブレア他のキャストコメンタリーディスクが入っていないからだ。

これは喋ってる風景の映像も入っているんだが、パールマンが渋すぎる。ハードボイルドな人である。

攻殻2ndの最後
うーん、「笑い男という状況」が「なりゆきでそうなってしまった」過程を丹念に描いたファーストの説得力にくらべると、「クゼの革命」は思い浮かばなくて時間切れになった苦し紛れの落としどころとして「SF」を持ち出されたようにしか見えない。「上部構造へシフトする」そんな大風呂敷を受け手に納得させるのに、それはシロマサにしても単行本一冊、押井は映画1時間半使ったわけで、唐突に持ち出されても「逃げ」として持ち出されたようにしか見えんよな〜。

オールドボーイ
 エロ映画。とにかく鏡で自分の顔を見る姉がエロすぎる。

 この映画で一番かっこいいのは静かなメロディから転じてファーストカットの音楽に展開するあたりだと思う。つまり最冒頭。



 あとは津田沼のパルコまで出てメタルギアソリッドシナリオ集(1〜3)とか、「電波男」とか買う。春になったのでいい加減黒コートとか着てられんか、と服も買うが、外見を気にしないオタクであるために、服を選ぶという作業にさえ恥ずかしさを覚える。「いい服を選ぶ」というのは心底苦手だ。そこで出てくるカッコつけた自意識が特に最悪。服なんて全体主義の人民服で統一すればいいのに。