逆上のシュライク
「シュライク」というとSF者は問答無用でハイペリオンであり、ミリオタにとってはAGM-45なわけですが、今回はシュライクの和名、すなわち百舌のお話でございます。

- 作者: 篠房六郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/06/23
- メディア: コミック
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「ああ丁度樺島みたいな非モテの顔面のフォルムが不自由な伊藤とか言う奴が通りすがりのドMですんで何でもおっしゃってください私のアースホールカタログは凶暴ですとかアタシにほざくから丁度いいわ適当になんか頭脳奴隷としてこき使ってやるわ」
というありがたい女王様(巨乳・聖なるジャージ着用)のお言葉を受けて歴史に残る女王様のお仕事に初号機の馬鹿数字的起動確率程度に貢献させていただきましたことは身に余る光栄でちなみにこのとき「積層型電波性境界例(積電例)」という候補も書いた気がしますが今考えると無理矢理過ぎで物凄く恥ずかしく「もうほとんど頭真っ白、やっちゃいました(C)椎野茂」に近いのですがそれを採用しなかった女王様に深く感謝しつつこうやってblogに書いていることが小学校のとき書いた漫画を今見返しているような恥ずかしさに凄く近くて一種のプレイ感があります。
と、まあ知り合いだから褒めるのも気が引けるんですが。
「ナツノクモ」よりは「家政婦が黙殺」ラインに近い、といわれるこの作品ですが(小学生ネタでは講談社の短編集収録の「生物兵器鈴木さん」というのがすでにあります)、そーかなー、私には「空談師」「ナツノクモ」と同じどろどろした構造が横たわっているように見えて、そこが素敵なんだけどねー。オンラインのファンタジーゲーム、というレイヤーは、この作品では「学校」という共同体空間そのものなのではないか、と。
おかしくて、やがておぞましき、というのがオンラインゲーム2作でしたけれど、同じ嫌ーな感じが「ツンデレというものが病気として存在する、にも関わらずわれわれの世界でそうであるような「萌え」としても消費されている、という捩れが存在際する世界の、小学校」には漂っているような(大分薄まってはいますが)。ファンタジーのレイヤーを否応なく侵食する苦くてどろどろしたもの。二つの世界のハザマをつなぐ糸が何でできているのか、篠房女王はいつもそこを外さないで突いてくるから面白いのではないでしょうか。つまり、これは「家政婦」と「リネン世界」作品の幸福な融合、篠房氏の新しいステージ、ということができるかもしれません。