キャシャーン

 なんか、昨日とか散々書いてますが、いや、好きなんですよ。今日サントラ買っちゃったし。それで映画としての評価が覆るわけではありませんが、でもなんだかいい映画のような気もしてきた。どっちなんだ。
 とりあえず、エヴァでおなじみ鷺巣詩郎さんのスコアはいいです。特に新造人間たちが誕生するあたりとキャシャーン誕生のあたり。私はスコア派なので、もっぱら二枚目だけ聴いて、1枚目の歌モノはさらっと流し聴きという状態ですが。
 予告編でも流れているギターの曲、あれBACK HORNだったのか。とはいえ、この曲にかぎっては(歌抜きの劇中&予告編と違って)山田将司さんのボーカルが入ると、B'zあたりの数曲が激しくカブってくるんですが(B'zはエアロがかぶってるだろが、というツッコミはナシだ)・・・わたしがオヤジなだけなのだろうか。

 あと、劇中での林檎の使い方は激しく恥ずかしいです。あの画に林檎、というのがもうどうしようもないくらい最悪のタイミングです。林檎、というだけでけっこうヤバげな香ばしさが漂っているのですが(個人的には林檎は好きですが)、それはまあ置いといて、ともあれ歌の流れる場面としては、自分の映画的記憶内ではワーストに近いっす。あそこだけ80年代の日本映画みたい。
 余談ですが、
http://home9.highway.ne.jp/syolog/ringo.html
 みなさん知っていると思いますが、これときどきやって暇つぶしてます。面白いです。今やったら、「週間 ダッチワイフ」がツボにきた。おのれはデアゴスティーニか。
キャシャーン」劇中に登場する「現実の戦場の映像」が、どうして「シンドラー」ラストの、現実の生存者とその子孫を映し出す唐突な場面の「ええ?これでオッケーなんすかスピルバーグ???」な居心地の悪さと(スピルバーグの)切羽詰まった感じ、あるいは「戦争のはらわた」のクレジットにかぶるベトナムの写真のような息苦しさと哀しさを、ついにまとえなかったのか、ということについていろいろ考えた。もしかしたら「キャシャーン」のこの部分は、これは「殺人の追憶」で主人公が最後に「観客に正対する」あの瞬間の感動と対になる映像なんじゃないかしら、どちらがいい、というのではなく、自分達が映画とどう向き合っているか、という「真剣さ」に関わる問題なのかしら、と思ったのだけど、やっぱりこれはガッツリしたそれなりにボリュームのある話になりそうだし、今ドッペルを見ているので、明日書くことにする、と書いたところで、明日の夜はある方と「ロストメモリーズ」を観に行く予定が入っていることに気がつく。