四畳半神話大系

太陽の塔」を書いた森見登美彦の新作。もう出てた。

 そもそも「福猫飯店」とは何であったのか。
 この組織の目的は謎に包まれているが、そもそも目的などなかったというのが私の推理である。
「福猫飯店」は単体の組織ではない。複数の下部組織をまとめる一つの漠然とした名称であった。その下部組織とは、優秀な学生を軟禁状態にしてレポートを大量に代筆させる<印刷所>、図書館の返却期限切れ図書の強制回収をなりわいとする<図書館警察>
(中略)
 歴史的に見て<福猫飯店>の母体は<印刷所>であったというのが共通の見解で、「印刷所長」と呼ばれる人物が組織全体の最高指揮権を持っているとされたが、本当にそんな人物がいるのかわからなかった。

 こっちもピンチョンみたいだ。京大を舞台にした妄想ピンチョン。滝本竜彦よりはこっちのほうが笑えて好きだなあ。陰謀って楽しい。