ぼくを弔う
先日木曜日まで放射線を手術した部位にあてていた。再発を防ぐため、ということで、毎日朝病院に行っては人工的に被曝するわけなのだけれど、その時間というのは部屋にBGMが流れていて、患者をリラックスさせ、退屈させないようになっている。同じことはMRIやPETでも行われている。MRIとかはスキャンにとっても時間がかかるからだ。かかっている音楽は、さらさらした、あたりさわりのない、ヒーリング系のインストゥルメンタルだ。
というわけで、何日か前、いつものように放射線照射区域に入ると、ずっしり重い鉄の扉のむこうに流れているのは、イツァーク・パールマンのバイオリンソロの鬱々しい響きなのであった。
勘弁してくれ。
なんだかわからない人のためにいうと、鬱々しいパールマンのヴァイオリンの調べとは、つまり「シンドラーのリスト」のメインテーマなのだった。ジョン・ウィリアムズさん作曲の。
生きてるうちから弔われてる感満載。ちょっとしたモンティ・パイソンの日常。