ジマー節とは

「ブレイキング・ニュース」最終にぎりぎり転がり込んで、いやー、これは傑作だわ、と観ているあいだずっと楽しかったのだけれども(しかし、香港警察の制服ってなんであんなに絵になるんでしょう)、劇中、「警察が編集した警官出動ビデオ」のBGMが、ものすごい、絶妙に狙った安っちい、それはもうパチもん臭がぷんぷん漂うジマー節で、笑いました。

「PTU」とか、これとか、ジョニー・トー親父はアクション映画なのに物凄いオケや打ち込みでガンガン鳴らそうとかいう意図はなくて、フュージョン風のギタースコア(なんかね、香港が舞台でこういうメローなギターが流れると、川井さんの「ケルベロス」を連想してしまうんですが)をこういう映画に平気でつけているわけですが(それが、ジョニー・トーにセンスがある為なのか逆にない所為なのかよくわからん)、そういう音楽の付け方から見ると、(後にジャッキーのそっくりさんが出てくることからもわかるように)この映画の報道の映像はなんらかのパロディ、ギャグとして撮られているわけで、そういうところに「安いジマー」をつけるのは、まったく正しいというか、なんというか。

まあ、久しぶりに「リッチな画を観た」という気分にさせてくれた映画でしたよ。香港のああいう建物って、すごく映画向きなんだなあ。