ラビリンス

友人の家でまったりしながら、買おうかどうか迷っていた「ラビリンス」のDVDを見せてもらう。

80年代怖い。80年代怖いよう。

音楽が。

デビッド・ボウイのタイツの中で揺れる股間が。

股間が。

「ファイト!ファイト!ちば」のジャガーのようなボウイのメイクが。

股間が。

・・・はっ。

メイキングを見る。在りし日のジム・ヘンソンの姿に感慨を覚えるも、脚本家がやけにオーバーリアクションで目がギンギンに見開かれてるんでヤバいな、と思ったらテリー・ジョーンズじゃねえか!すっかり忘れてたよ!そうか、これテリー・ジョーンズ脚本だったのか!そう思ったら妙にパイソン臭い映画のような気がしてきたぞ(←後づけ軽薄)!

しかも80年代の呪いをモロにかぶったシンセ劇伴・・・トレヴァー・ジョーンズじゃねえか!翌87年がトレヴァーのスコアの中でも傑作の部類に入る「エンゼル・ハート」なのにこれかい!いま分かったんですが、この人、たぶんいい意味で軽薄なんじゃないかしら。「G.I.ジェーン」のジマー完コピみたいなスコア思い出すに、時代の流行りものにまっ先に飛びついていく類いの。そうでなけりゃ、こんな・・・こんな80年代臭すぎるスコアが書けるはずがない!

撮影アレックス・トムソンじゃん!「エクスカリバー」じゃん!前の年(85年)に「レジェンド」やってんじゃん。なんか身も蓋もない人選だ。このときジェニファーは14歳だからスペック上から言えば立派なロリ映画だが、いかんせんジェニファーが大人びすぎているので女子大生ぐらいに見えてしまう。まあしかし、ジェニファーはやっぱかわいいことはかわいいし、トムソンといえば翌87年がベアール最高傑作「天使とデート」である(あ、マンの「ザ・キープ」もこの人なのね)。女の子がかわいく撮れている映画を2本残せたら、撮影監督しては本望であろう。

ああ・・・そういやいまジェニファーってポール・ベタニーの奥さんなんだよな・・・。

この映画のこと、すっかり忘れていた。映画を見に行くことが年に数回だった、映画がまだぼくにとっての「ハレ」だった時代。子供の頃見たヘンソンカンパニーのゴブリンたち。一緒に見た妹は怖がっていた。てかいま見ても怖いぞ。

今になってスタッフを見ると、ジム・ヘンソンの監督という以外に、かなりしっかりしたスタッフを集めた映画だったのだなあ。

しかし・・86年というと、ボウイは「Never Let Me Down」の直前。ティン・マシーンの3年前だ。うへえ。「ロウ」から10年近く経っているにもかかわらず、メイキングを見ると化粧とかにかすかにグラム臭が残ってる。80年代。お前はなぜ俺をこうも痛めつけるのか。かつての美しい思い出をもう一度、とDVDでみた「レディホーク」が、すっかり忘れていたアラン・パーソンズの音楽に汚されてしまったように。

そしてボウイの股間が画面でゆれ続ける。80年代。そはいつに至るまで我を呪いしか。