ギブスンも知っているあの映画

ガンヘッドはゴ○ラと違って思い入れのある作品でして」
のっけからカマす川北特技監督。最高。

というわけで、ロフトプラスワンガンヘッドな催しに行ってきた。野郎率99パー。しかもみなホンマモンの香り漂う連中。全力で、それこそ君はなぜ、君はなぜ、戦い続けるのか命を賭けて、というくらい駄目臭を全身の毛穴から気合入れて放出するホンマモンの古兵たちが雁首そろえて狭いロフトを埋め尽くすしょっぱい肉の饗宴。バオーがいたらオタクのにおいっっ、でアームドフェノメノンが暴発するだろう、そんぐらい駄目な感じ。俺含めて。

主賓は川北さん。ゲストが樋口さん&神谷誠さん。神谷さんはガンヘッドに参加してたらしく(川北さんのところに入って翌年の仕事だったそう)、今回のDVDではメイキングを担当、なんとハリウッドスター(笑)原田眞人さんにコメント撮りに行ってるよ。プロデューサーの方々はこの映画がトラウマになっているらしく、インタビューは取れなかったそうですが、原田さんはちゃんと答えてるのね。あまり好きな人じゃなかったけど、過去の瑕(笑)にちゃんと向き合っているのには素直に好感が持てましたよ。

この映画は見たこと無くても、この映画の音楽を聴いたことが無い人はいないだろう、という全国猟奇殺人事件ネタのオンエア時間を席巻した、「マルサの女」などで有名な本多さんのサントラも場内でばっちり鳴っていました。いざとなったら「ガンヘッド」のサントラがあれば大丈夫、なテレビ局音効さん必須アイテム。ニュースやワイドショーの陽の面を川井憲次のサントラが担うとするなら、陰を背負うのがガンヘッド。まさにテレビ音効界のリキッドスネーク。

「なんか殺人事件とかあるたびにこの曲が鳴ってて(川北)」
「オウムのときよくワイドショーで鳴ってましたよね〜(神谷)」

いろんなDVDのコメンタリーなどでご存知の方もおられるかとおもいますが、樋口&神谷コンビの話芸がすさまじいので、会場は爆笑の渦でしたことよ。

すげえな、と思ったのは、昔の一時期の超合金やガンプラなどCMのコマ撮りは、ぜんぶ川北御大自ら手付けしてたということ。樋口さん曰く「川北さんの独占市場」。えらくなってもコマ撮りモーションの手付けは全部自分でやりたがる川北御大。あのCMもこのCMも川北さんの仕事だったというわけだ。

原田さんが決まる前に、太陽を盗んだあの人が参加してたというすげえ情報も・・・いや、それはそれでアレになった気がする。わたしゃ正直、あの人に対する映画ファンの幻想ってのがまったく理解できんので(だって、撮ってねえじゃん)。あの人にSFは無理だと思うんだけど。原田さんの偽メリケンノリでよかったのかもね、結局。

ユージン氏来場か?という奇怪な情報も飛び出す濃い催しでした(結局来てないっぽいけど)。濃度87ジェロニモぐらい。