おひさです
なんでこんなに間が空いたかというと、ぶっちゃけ映画も本も読んでなかったからです。10/4〜今日までに見たのは「ブラック・ダリア」「パプリカ」とテレビで観た「釣りバカ」、それに東京アニメセンターで観た「攻殻機動隊 Stand Alone Complex Solid State Society(長えなあ)」だけ。DVDもなにもなし。なぜかというと、いまここに至ってはじめてといっていいくらいの鬱、「死にたくない」症候群が襲ってきたからです。
最初のとき(5年前)も去年もここまでひどくはなかった。なにせ、夕方になるとかならず気がめいり、恐怖に体が震えはじめる、比喩じゃなく。これ以上転移したら、もう削る肺はどこにもないぞ。そこで終わりだぞ、と。こういうのは自分の脳みそのはなしなので、ああ、これは脳の各機能がそういう感情をジェネレートしやすい方向に傾斜しているのだな、とか考えても、何も解決するわけじゃない。サイクルがはっきりしているから、フィジカルな、どうしようもなく物理的な(ま、意識も物理現象なわけですが)問題なのは明らかなのに。まあ、風邪の事がわかったからって風邪が治るわけじゃないですどね。むかし、気が狂ったら自分自身は気が狂った事を認識できるのだろうか、とか子どもの頃にはよく考えるものですが、今の感触を思うに認識できるんじゃないか、という気がしてきました。
という時期がなんだか過ぎていったようなので(でも自分の病と『向き合う』なんてかっこいいことをしようものなら、あっという間にドツボに逆戻りしますが)、ボチボチまた書き始めたいと思いますです。昨日になってやっと「ラギッド・ガール」とアイリーン・ガンの「遺す言葉、その他の短編」を買いました。アイリーン・ガン、ってあれか、「ディファレンス・エンジン」の「ディファレンス・ディクショナリ」書いた人かあああ。あれは凄かったなあ。
え?んなこと言って20日間で4本観ていれば充分?そうですか。
「パプリカ」はさる方にご親切にもチケットを頂きまして、六本木まで行って参りました。なんだかせわしない映画ですが、かなりお笑い方面に演出を振っているので、とても楽しめました。ただ、私、この映画、押井さんの「イノセンス」や、もしかしたらジブリ(というか「もののけ」とか「千と千尋」あたり)に対する今さんの腹黒な「イジリ」に見えてしょうがなかったんですが。人形の描き方とか、パレードとか。あと、実は私は小学生からいまに至るまでアニメキャラの女性を美しいとか思った事はなかったんですが、この映画の主人公、千葉敦子はかなり萌え、というか、もうすこしがんばれば好きにすらなれるような気がしましたですよ。いや、そんなことないか、「WXIII」の冴子もぐっと来しな。てか似てるし、この二人のキャラデ。ちなみにパプリカはアウトだ。可愛くないぞ、全然。
今週は「パフューム(香水)」に行くかどうか迷い中。鬱状態のときは、とにかく人が残酷に死ぬ物語を観る事も考える事もできなかったので(「ブラック・ダリア」はって?いや、けっこう辛かったですよ)。私のように強くない人間にとっては、この種の病はフィクションに対峙する能力を失わせるようですから、みなさんも健康には気をつけてくださいね。スパイ物なのに人が(あまり)死なないので、ヤバいときはひたすら「エロイカより愛をこめて」を読んでました。まだまだ本調子ではありませんが、徐々に思考をもとのドライブにもっていければと。
東京シネシティフェスティバルの「カジノ・ロワイヤル」は無事チケット入手しました。「パプリカ」や「父親たちの〜」の予約電話がまったくつながらななかったことを思えば、大変めでたい。うむ、めでたい。というわけで、ネタもないことだし、4年くらい前に元漫研部員誌に書いた007まんがをアップしてみました。画が下手なのは勘弁してください。世代交代ネタなので、クレイグ君に代替わりするいまなら、タイムリーかな、と。
歴代ボンドの予告編がスクリーンで観られるというのは007者にはたまらんのう。