Ridley Scott's "Body of Lies" trailer

「あなた、まだ朝の六時じゃないの」
「文明を守ってるのさ、ハニー」

CIA工作員ロジャー・フェリスは高度な任務を携えてへとへとになりながらもイラクを出た。「スレイマン」として知られる大物テロリストのネットワークへの潜入である。フェリスの計画は第二次世界大戦中に英国諜報部が行った伝統的な作戦にヒントを得ていた。フェリスが用意したのは「偽りの屍」、敵内部に情報源を獲得し不可能を可能にした「かのように見える」架空のCIA工作員の、文字通りの「死体」だ。

すさまじく精密で複雑なこの計画の網に、敵味方がともに絡め取られてゆく。その網がほどけたとき、フェリスは台風のど真ん中を目隠しで飛んでいる自分に気がついた。フェリスの唯一の頼りはヨルダンの情報機関のボス。果たして、フェリスは彼を信用できるか。

原作"Body of Lies" by David Ignatius

リドスコの新作はポスト9.11なエスピオナージ。ディカプリオは前述のCIAアセット、ロジャー・フェリス。ラッセル・クロウはそのケースオフィサー。

脚本はウィリアム・モナハンリドスコの信頼厚いのか、キングダム・オブ・ヘブンに続いて原作小説の脚色担当。このあともリドスコとは「トリポリ」「ブラッド・メリディアン」が待機中。

相変わらずリドスコはレイアウトの鬼なので、予告編はすごくかっこいい。監視画像フェチ(監視マニアとは違う。あくまで映画に登場する監視画像に萌え萌えする奇特な趣味の持ち主を指す)にはたまらんCIAの作戦室。衛星画像(きらっと空で光る物が見えているから、航空機かも)のモノクロームな色彩が「監視している」というフェティシズムを否応なくもり立てる。

これを見るまでは死ねん。日本では来年春公開予定。