トゥモロー・ワールド

Projectitoh2007-03-21

のDVDを買ってきたら、映像特典でジジェクが喋りまくっていたのでびっくらした。

この人は、映画ついてよく言及するどころか、映画そのものを対象として扱うお方だし、まあジジェクを呼んだ企画者の意図も分かりやすいっちゃわかりやすいんだけど、ほかにもラヴロック(ガイアがトンデモ扱いされちゃって、どこに行ってたのかしらと思っていたら)とかいろんな学者連中が出ているのに、この人だけピンでコーナーがあったりすんの。

私はあまり、こういう人たちの顔を知らなかったりするんですが(柄谷なんて新書の「世界共和国へ」を買うまでどんな顔か知らんかった)、わたくし、この映像特典ではじめてジジェクが動いているところを見ました。なんか一人だけテンションが違います。妙に堰きたてられている感じで強力に喋り、正直痛さすら感じます。更に言うと目つきがヤバいひとです。顔色が白いのに、瞳の周囲の皮膚だけ黒々と色素が沈着していて、なんだかゾンビみたいに見えます。

ジジェクについては、有名な「ヒッチコックによるラカン」をはじめとして1,2冊読んでいる程度なんで、大したことは申し上げられませんが、数年前あの衝撃的な結婚式写真

http://static.flickr.com/8/7324349_cdc73b081f_o.jpg

を見て彼の著作に対する幻滅とまでは申しませんが、苦い思いというか、そこはかとなく裏切られた感触を抱いたのは私だけではありますまい。なんだこのロリ妻は。なんだこのクドい地中海ノリは。お前はマフィアのボスか。面白いおっさんです。

しかし、動くジジェクを見ると、あの衝撃の結婚式写真の印象がもういちど別の方向に裏返るというかなんというか。

というわけで、しゃべるジジェクが見たい人は「トゥモロー・ワールド」のDVDを買うとよろし。